心と身体の健康情報(執着)

こんにちは。

 いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。 

今回の心と身体の健康情報は、
「執着」です。


 心理学博士の故小林正観さんの著書「こころの宝島」からの引用です。 


アフリカのある地域では、
チンパンジーやオラウータンを生け捕りするときに、 用いる罠があり、
それは 木のウロ(空洞になっているもの)や、土を固めた小山を作り、そこにちょうどチンパンジーやオラウータンが手を入れられるくらいの穴をあけておくそうです。 




そして、その中に彼らが好むバナナや木の実を入れておくそうです。 


チンパンジーやオラウータンは、それを見つけると、中に手を突っ込み、バナナや木の実を掴みます。 


何でそれで罠かというと、実はその穴は何も掴んでいない時はただの穴ですが、 モノを掴んで拳を握ったときには、それを引っ張り出せないほどの穴なのだそうです。 


なので、手放せばすぐに逃げることができますが、
 チンパンジーやオラウータンは、一度掴んだ獲物を決して手放そうとせず、 歯をむき出しにして、キーキー言っている間に、生け捕りにされてしまうそうです。 



この罠の話をすると、ほとんどの人が明るく笑ってくれます。 


しかし、よく考えていくと、その笑顔が真顔になっていきます。 


この話がチンパンジーやオラウータンだけの話とは思えなくなってくるのです。 


もしかしたら、私たち自身がチンパンジーやオラウータンではないでしょうか? 


私たちは縛られているわけではなく、捕らわれているわけでもないのに、 実は自らが何かを掴んで放そうとしていない、 それがゆえに、まるで捕らわれているように思えるのではないかということです。 

放しさえすればいいのです。

放せば私たちは自由になれる、その執着から放たれることができるのです。 

執着やこだわり、とらわれ、そういう呪縛から解き放たれた人を日本語では仏と呼びました。 

それは「ほどけた」「ほどける」というところから語源が始まっています。 

自分を縛るたくさんのもの、それを執着というのですが、 その執着から放たれることができた人が仏というわけです。 

以上、引用終わり。 


執着を手放すとは、
簡単なようで難しい感じがしますね。 また、気づかないことも多いかもしれません。 

まずは自分自身を振り返り、 
「○○すべき」 
「○○でなければならない」
 「○○が正しい」 
「○○が間違い」 
などの思考となった時、
 「それって本当?」と一度自分自身に問いかけることで、ほんの一瞬ですが、 考える時間ができ、執着を手放すきっかけになる一助になるかもしれません。 


また、話すこと=放すこと。

話すことで、自分の囚われていた考えに気づくことがありますし、
紙に書き出すことで、自分の考えを客観的に見て、執着していたことに気づく場合があると思います。


そういう私もまだまだ執着だらけの人間ですが(笑)、ゆっくりと玉ねぎの薄皮を剥がすように、一つ一つ
手放していきたいと思っています。